ファンダメンタル分析、テクニカル分析

FXの取引は２つの国の通貨を売買することになります。そのため売買する通貨の国に関するさまざまな事項を把握して取引をすることになります。

そしてFXの取引をする時に次の二つの分析方法を用いて取引をすることになります。一つ目は売買する通貨の国の経済、政治、金利、気候などの要因を検証をして分析をするファンダメンタル分析でもう一つは取引をする国の通貨の過去の値動きをチャート化してそれを元に取引する通貨の今後の値動きを予測するテクニカル分析があります。

そしてFXの取引をするに当たってどちらか一方を利用すればいいと言うわけではありません。FXの取引においてはファンダメンタル分析とテクニカル分析を併用して取引をすることになります。
そしてファンダメンタル分析で分析した結果とテクニカル分析で分析した結果が一した場合は大きな取引チャンスとなります。

またファンダメンタル分析とテクニカル分析はFXの取引をする期間によってどっちを重視するのかが変わってきます。
まず数秒から数分の間で取引を完結させるスキャルピングや１日の間で取引を完結させるデイトレードなどの短期取引においてはファンダメンタル分析よりもテクニカル分析を利用したほうが効果的だと言えます。数秒、数十分、１日の間で取引を行う場合は国の経済や政治の状態よりも為替相場で取引をしている人たちの需給関係のほうが為替を動かす要因となります。
また為替相場で取引をしている人の大多数はチャートを利用して取引をしているのでチャートにおいて売買取引をするサインが出たら為替相場で取引をしている人たちはみんな注文を出すことになります。
チャートを利用したテクニカル分析は短期取引では特に有効な分析方法です。

これに対して長期の取引においては国の経済や政治の状態を考慮するファンダメンタル分析もテクニカル分析と同様に有効になってきます。

テクニカル分析

テクニカル分析とは、過去の値動きの統計から、近い将来起こるだろう可能性の高さを考えることです。FXに限らず相場というのは売り手と買い手がそろわないと値が付きませんから、まったくランダムに値が飛ぶようなことはありえません。例えば、ドル円80円だったものが、いきなり150円に飛び、すぐに80円にもどり、次には30円に飛ぶようなことはありえないのです。ですから、ある程度は過去の値動きの統計値が参考になるのです。
　例えば、移動平均線というものがあります。これは、例えば現在まで2週間の決まった時刻の平均値を毎日グラフ（チャートといいます）につけたものです。実際の値動きチャートは、値上がりするときはこの移動平均線より高い位置に行きます。逆に値下がりするときはこの移動平均線より低い位置に行きます。ですから、これだけで相場が強気（値上がりしそう）か弱気（値下がりしそう）かを判断する目安になるのです。
　ボリンジャーバンドというものがあります。これは、例えば20日間の平均値の標準偏差値の幅を移動平均線に沿ってチャートに描いていったものです。標準偏差ですから、統計学的にこの幅の中に次の値動きが収まる可能性が高いといえるのです。実際にはボリンジャーバンドは、この標準偏差を2倍、3倍した値の幅を使います。これだと、これらの幅の中に収まる可能性がかなり高いといえます。ですから、次は移動平均線の方向へ値が戻る可能性がかなり高いと判断できるわけです。
　もちろん、これらはあくまで統計学的にいえることなのであって、時には予想に反した動きになります。値がボリンジャーバンドを越えても、さらに上がり続けたり下がり続けたりすることがあります。ですから、決して鵜呑みにはできませんが、ある程度の可能性の高さを示してくれるのがテクニカル分析のありがたさなのです。
　FXに限らず、相場は一発勝負と思って取り組むのは下手なのであって、上手な人は資金をなるべく小分けにして、数多く取り組み、勝敗の平均値と、損より得を多めに、という考えで取り組みます。テクニカル分析はそのように利用してこそ真価を発揮するのです。

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